スイス大使、「サイバスロン車いすシリーズ日本2019」の開催地となる川崎市の市長を表敬

Local news, 28.09.2018

ジャン=フランソワ・パロ駐日スイス大使は、川崎市の福田紀彦市長、川崎商工会議所の山田長満会頭と会談し、日本初のサイバスロン公式イベントが川崎市で開催されることに祝意を表しました。

右より:福田市長、山田会頭、パロ大使、在日スイス大使館・マイヤー科学技術部長 ©在日スイス大使館

日本初のサイバスロン公式イベントとなる「サイバスロン車いすシリーズ日本2019」は来年5月、川崎市が保有するユニバーサルデザインに配慮した設計の、カルッツかわさき(川崎市スポーツ・文化総合センター)にて開催される予定です。そして、同イベントは、スイス連邦工科大学チューリヒ(ETH Zurich)が手がける、日常生活に役立つ先端技術を生かした補助器具の開発とともに、障がいのある人々のソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)も目指す「サイバスロン」プロジェクトの世界初のスピンオフとなる見通しです。

福田市長が、ソーシャル・インクルージョンや多様性を前進させる「かわさきパラムーブメント」を推進している川崎市にとって、「サイバスロン車いすシリーズ日本2019」を開催することは光栄だと語ったことを受け、パロ大使は同イベントの成功を祈るとともに、これからも支援を行っていく意思を述べました。ソーシャル・インクルージョンの価値について情報として伝え、知らしめるだけでなく、体験を通じてその考えを広めていこうという同市の取り組みは、サイバスロンの理念と通ずるものがあります。また、そのような目標は、国際協力を通じて人道的支援を推し進めていこうとする大使館の意図に沿ったものでもあります。

山田会頭は、サイバスロン車いすシリーズ日本2019実行委員長に就任予定で、その他、同実行委員会には、副委員長に慶應義塾大学理工学部の伊藤公平学部長、2016年に初めて開催されたサイバスロンに参加された和歌山大学システム工学部の中嶋秀朗教授が名を連ねる予定です。

今回の会談で、福田市長は、その他経済や産業分野へも、スイスとの連携を幅広く強化していきたいと述べました。同市は研究開発分野で最先端を行く産業を積極的に誘致、支援しています。日本とスイス連邦政府間において締結された科学技術協力協定に基づき、今年3月に、日・スイス科学技術協力合同委員会が開催された際には、スイス連邦教育研究イノベーション庁国際関係部長のマウロ・モルッツィ大使も川崎市内の研究開発拠点を目的とした施設を視察しています。