『今、この時代に考える「人道」』が10月2日、東京の恵比寿エリアで開幕を迎えました。

Local news, 06.10.2021

ジュネーブ諸条約70周年の記念に、スイスのエリゼ写真美術館(ローザンヌ)がスイス連邦外務省と共に、赤十字国際委員 会(ICRC)との対話から制作した展覧会『今、この時代に考える「人道」』。この度、日本初公開を迎えました。

展覧会主催者及び関係者(スイス大使館、赤十字国際委員会(ICRC)駐日代表部、日仏会館・フランス国立日本研究所、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館、日本赤十字社、今岡昌子、アレックス・ソンダーレッガー) © 山口 浩平

―アートは「人道」の概念をどこまで表現できるのか―
最近のアフガニスタンでの出来事は、人道の活動の重要性と関連性をはっきりと示しています。また、新型コロナウイルスの危機は、人道の原則が、遠く離れた紛争地域にのみ適用されるのではないことも明らかにしました。人類愛、公平、中立、独立の精神に寄り添い、人道を守り続ける義務は、今ここで、私たち全員の日常生活に課せられています。

ジュネーブ諸条約70周年の記念に、スイスのエリゼ写真美術館(ローザンヌ)がスイス連邦外務省と共に、赤十字国際委員会(ICRC)との対話から制作した展覧会『今、この時代に考える「人道」』は、人類愛、公平、中立、独立(Humanity, Impartiality, Neutrality and Independence)という4つの「人道」の原則を、スイス国内外の17名のアーティストの写真や作品で抽象的に表現してもらい、戦時下にない平和な国に暮らす私たちに、人道を実践する礎となる原則、時と場所により変わりうるその概念、そして今を生きる私たちとの関わりへの考察をしてもらうことが狙いです。

在日スイス大使館、ICRC駐日代表部、日本赤十字社、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所、日仏会館・フランス国立日本研究所の働きかけで、2021年10月2日、ついに東京の恵比寿エリアにて日本初公開を迎えました。

オープニング当日の10月2日は、東京展特別参加アーティストの今岡昌子さんや、東京展のキュレーション・展示デザインを担当したグラフィックデザイナーのアレックス・ソンダーレッガーさん(so+ba design)及び主催・関係者が会場に集まり、台風一過の晴天のもとに開幕を祝いました。

本展は東京の恵比寿を散歩しながら、合計4つの視点を鑑賞できるようにデザインされています(視点 1:あなたの中の「人道」、視点 2 :あなたに問う6つのストーリー、視点 3:写真家・今岡昌子の視点、視点 4:スイス人アーティスト10名による10の視点)。

それぞれの視点は、すべて恵比寿ガーデンプレイスの周辺で展示され、文化的な旅を形成。さらに、オンラインイベントでも、各界のエキスパートが独自の視点を紹介します。この機会に私たちの身近にある「人道」について一緒に考えてみませんか?

【展覧会概要】
2021年10月2日-31日(恵比寿ガーデンプレイス旧三越前・東京都写真美術館2F&南口エントランス)
2021年10月2日―16日(日仏会館・フランス国立日本研究所)
展覧会ウエブサイト: 今、この時代に考える「人道」 

協力:サッポロ不動産開発株式会社、公益財団法人東京都歴史文化財団、東京都写真美術館、日本赤十字社

東京展キュレーション・デザインso+ba design tokyo/zurich

映像制作 山口浩平

展覧会『今、この時代に考える「人道」』

© 山口 浩平